もくじ
韓国老舗ソルロンタン専門店「神仙ソルロンタン」
【明洞店の外観】
今日は、老若男女、韓国人も観光客も、
赤い料理がダメな人も、辛いものがダメな人も楽しめる、
代表的な韓国料理「ソルロンタン」の
一番おすすめのお店「神仙ソルロンタン」をご紹介します。
「神仙ソルロンタン」は韓国国内に38店舗を構え、
1981年創業、今年で38周年を迎える
韓国国内でもっとも有名な
老舗ソルロンタン専門店です。
代表メニューの「ソルロンタン」は、牛骨や牛肉を丸一日じっくり煮込んで作られ、
あっさりしたなかにもコクがある、乳白色のスープが特徴です。
日本語のメニューや1人客用のカウンター席もあり、
韓国旅行初心者の方や1人旅の方にも、大変便利でおすすめです。
また、24時間営業なので、早朝から深夜まで、
時間を気にせず訪れることができますので、とても助かります。
明洞での朝食、昼食、夕食、夜食すべてに使えて、
しかも、お持ち帰りもできます。
明洞(ミョンドン)に宿泊される方は、
ホテルのビュッフェ朝食を頼まず、
ぜひとも、韓国粥やソルロンタン、コムタンで、
「韓国の朝」を感じてください。
また、夜まで観光したり、買い物をしたりしていると、
夜食が欲しくなったりします。
そんな朝食や夜食に、特におすすめなのが、
「神仙ソルロンタン」です。
ソルロンタンとはどんな料理?
「ソルロンタン」は、代表的な韓国料理のひとつで、
牛の骨や肉を煮込んで作る乳白色のスープです。
牛の頭や足の骨、舌、アキレスはじめ
各部位の肉、内臓などを、大きな鍋に入れ、
ひたすら灰汁を取りながら、丸一日煮込んで作る
女性にも人気のスープです。
その証拠に、「神仙ソルロンタン」の各店でも、
地元客、観光客問わず、女性客のほうが圧倒的多いです。
ソルロンタンは、牛骨、牛肉を
じっくり時間をかけて煮出しますので、
骨髄が溶け出し、大量のコラーゲンが、スープを乳白色にします。
そのため、ソルロンタンのことを「雪濃湯」と書きます。
そして、このコラーゲンが豊富なスープということで、
女性に絶大な人気があるでしょう。
出来上がった乳白色のスープに、
スライスしたお肉、ときには麺をいれ、
薬味の刻みねぎをのせ、ご飯と共に出されますが、
ご飯を中に入れて、一緒にいただくと、とても美味しいです。
ソルロンタンは、調理時にはほとんど味付けされていませんので、
各自で塩、胡椒、粉唐辛子を加えて、自分好みの味付けにしていただきます。
キムチやカクトゥギ(大根キムチ)と一緒に食べると、
さらに美味しくいただけますので、
だいたいのソルロンタン専門店では、テーブルの上に、
キムチやカクトゥギが置いてあり、自由に食べることができます。
また、ソルロンタンの人気の秘訣のひとつに、
あっさりしていて、胃に優しいということがあげられます。
それゆえ、老若男女を問わず、お子様からお年寄りまで、
家族揃って楽しむことができます。
家族みんなで朝からいただいたり、
お酒を飲んだ後の締めにいただいたり、、、
はたまた深酒をした翌朝、
二日酔いにはもってこいのスープと有難がられています。
また、観光で韓国を訪れた人達で、赤い料理はダメ、
辛いものは苦手、旅行疲れであっさりしたものを食べたい、
辛い料理が続き、少し胃を休めたい、
そんな人達にも、救世主となる料理です。
「ソルロンタン」と「コムタン」
【ソルロンタン】
【コムタン】
ソルロンタンと似た料理として、「コムタン」があります。
「ソルロンタン」と「コムタン」はどちらとも、
長時間かけて煮出したスープというのは同じなのですが、
ソルロンタンは、コムタンに比べ、骨を多く入れて煮出すので、
骨髄まで煮出され、スープが白濁しています。
ただこれも、近年白濁としたコムタンが登場し、
「ソルロンタン」の歴史・起源
ソルロンタンの起源に関しては、
色々と説があるみたいです。
①「雪濃湯」説
ソルロンタンが見た目に、「雪」のように白く、
牛骨、牛肉を長時間煮込んで作るため、
食生活が今ほど豊かではなかった時代にしては、
とても深い味わいで、こってり「濃い」スープだったのでしょう。
中国でもそうですが、スープのことを、
古来「湯(タン)」と言います。
それゆえ、「雪」「濃い」「湯(タン)」
「雪濃湯(ソルロンタン)」と言われたという事です。
まさしくこの字を当てたのは、理にかなっていますし、
素敵なお話だと思います。
②「設農湯」説
【世宗大王】
ハングル文字の創製者、世宗大王が、
国内の農業振興のため、国民に農業の大切さを理解させようとします。
そのために儀式を行っていたようなのですが、
ある時、その儀式の最中に、大雨が降り、
動けなくなった一行は、
その場で待機を余儀なくされます。
農作業に使っていた牛を、水で煮込んで料理を作り、
皆に振る舞い空腹をしのいだそうです。
この逸話から、「設農湯(ソルロンタン)」
と呼ばれるようになったと言われています。
世宗大王の大ファンとしては、真実の可否はともかく、
この説に一票を投じたいと思います。
③「先農壇」説
王室の所領地のことを「先農壇(ソンノンダン)」と言い、
その「先農壇(ソンノンダン)」で行われた、
豊作を祈願する祭祀(チェサ)のことを、
「先農祭(ソンノンジェ)」と言いました。
王様は、民に農業の大切さを説くため、
そのとき自ら鍬を持ち、田を耕して見せたそうです。
そのチェサ(祭祀)のあと、
民と役人が一緒に食事をしたそうなのですが、
そのとき、多くの人が食べることができるよう、
牛肉の鍋に、ご飯を入れて提供したそうです。
先農祭(ソンノンジェ)のあと、先農壇(ソンノンダン)で食べられたので、
「ソンノンダン」が、時代と共に変化し、
この提供された料理のことが、
「ソルロンタン」と呼ばれるようになったというものです。
仮に「ソルロンタン」の「タン」が、「湯(タン)」だとしても、
「先農(ソンノン)」が「ソルロン」になった可能性は高いと思います。
④モンゴルの「ソルロンタン」説
朝鮮半島は、高麗時代(918年~1392年)は仏教文化の影響で、
動物の殺生、またその肉を食べることが禁じられていました。
その後、モンゴルの統治下にあった
元と交流が出てききます。
モンゴルでは、肉を焼くのではなく、
水で煮込んで食べていました。
しかも味付けは、塩(モンゴル産の岩塩は今でも有名ですね)だけ
というシンプルなものでした。
「ソルロンタン」は、モンゴル語で、「お肉の汁」という意味があり、
当時は「シュルル」と表現されていたそうです。
「シュルル」が時代と共に変化し、
「ソルロンタン」になったと考えられます。
朝鮮時代の文献にも、
お肉をゆでた汁のことを、肉汁と記してあるそうです。
高麗時代末期から、料理人の間では、
肉汁を「ソルロン」と呼んでいました。
モンゴルにもよく行き、モンゴル料理をよく食べる私としては、
ソルロンタンは、モンゴル料理によく似ていて、
その作り方、味付けの仕方から、
この説が一番可能性が高いと考えています。
場所・アクセス・行き方
【明洞店の外観】
韓国各地にありますが、
ここでは「明洞店」の場所をご紹介します。
「ソウルロイヤルホテル」の南側真向かいにあり、
お店の前には、整列用のポールが置いてありますので、すぐに分かります。
地下鉄2号線乙支路入口(ウルチロイック)駅 5番出口 徒歩7分
地下鉄4号線明洞(ミョンドン)駅 8番出口 徒歩7分
お店内の様子
どこのお店も、店内の様子は大体同じですが、
4人がけのテーブル席が中心です。
有難いことに、お一人様用に、カウンター席があり、
一人でも抵抗なく入店することができます。
スタッフは、中年の女性が多いですが、
外国人の接客にも慣れていますし、初めての人にも優しいです。
それゆえ親切に応対してもらえますので、
女性のお一人様利用でも安心です。
一番多いのは地元客ですが、日本人観光客も多く、
最近では、中国からの観光客が目立ちます。
【箸(チョッカラッ) スプーン(スッカラッ)】
テーブルには、箸(チョッカラッ)、スプーン(スッカラッ)が、
ケースに入って置かれていますので、自分で出して使いましょう。
【キムチとカクトゥギ(大根キムチ)】
また、キムチとカクトゥギ(大根キムチ)も、
テーブルに置かれていて、
同じく、テーブルに置かれている
チッケ(トング)とカウィ(ハサミ)を使って、
お好きなだけ食べることができます。
「神仙ソルロンタン」のキムチはとても評判が良く、
ソルロンタンの人気もさることながら、
このお店のキムチのファンも多く、必食です。
【カクトゥギ】
本場韓国のキムチは酸味が強くてダメだ
とおっしゃる方がいらっしゃいますが、
このお店のキムチは、酸味が強くなく、
コクや甘みもありますので、非常に食べやすいです。
メニュー・注文
【メニュー】
メニューは写真入で、日本語表記がありますので、
何不自由ありません。
韓国語が話せなくても、
写真を指差して注文しましょう。
【ソルロンタン】
普通のソルロンタン 8,000ウォン
大盛りソルロンタン 12,000ウォン
お肉たっぷりソルロンタン 15,000ウォン
百歳(薬膳)ソルロンタン 13,000ウォン
豆腐と野菜ソルロンタン 11,000ウォン
餃子入りソルロンタン 9,000ウォン
トック入りソルロンタン 8,500ウォン
トックと餃子入りソルロンタン 9,000ウォン
にんにく入りソルロンタン 11,000ウォン
軟骨入りソルロンタン 18,000ウォン
【その他】
牛スライス 16,000ウォン
プルコギ 14,000ウォン
蒸し餃子(3個) 4,000ウォン
(5個) 6,000ウォン
ゆで肉盛り合わせ 28,000ウォン
軟骨ゆで肉盛り合わせ 30,000ウォン
焼き豆腐 10,000ウォン
キムチチジミ 10,000ウォン
となっています。
料理
ソルロンタン専門店ですので、
ぜひともソルロンタンを召し上がっていただきたいです。
ソルロンタンを注文すると、一緒にご飯も出てきますので、
一般的な男性でも、普通のソルロンタンで、十分お腹いっぱいになります。
また、韓国料理は辛くて苦手だとおっしゃる方も、
ソルロンタンは、辛くないので、安心して召し上がってください。
私は、グループで韓国に行くとき、
一人でも辛いものがダメな人がいると、必ずこのお店に行きます。
また、韓国が初めての人がいても、
必ずこのお店に行きます。
【ソルロンタン8,000ウォン】
【ソルロンタン8,000ウォン】
「神仙ソルロンタン」のソルロンタンは、
牛骨や牛肉を24時間じっくり煮込んで作られていますので、
あっさりしたなかにもコクがある、濃厚で白濁としたスープです。
スープの中に麺が入っているお店もありますが、
「神仙ソルロンタン」は、麺が溶けて、
スープの味が薄くなってしまわないように、麺をいれません。
このこだわりこそが、「神仙ソルロンタン」の人気の秘密です。
味付けはほとんどされていませんので、
塩、胡椒、粉唐辛子で自分好みの味に味付けしてください。
スープに入っている牛肉はとてもやわらかく、
噛めば噛むほど味が出てきます。
ねぎはあらかじめ入れられていて、
その相性たるや、絶品と言うほかありません。
キムチとカットゥギはテーブルに置かれ、
自由に食べることができますし、外国人にも好評です。
また、このキムチやカットゥギを
スープに入れて食べても美味しいです。
【マンドゥソルロンタン(餃子入りソルロンタン)9,000ウォン】
「神仙ソルロンタン」のもう1つの人気メニュー。
「マンドゥソルロンタン」はソルロンタンの中に、
大きなマンドゥ(餃子)が入ったボリューム満点のメニューです。
一口では食べきれない大きなマンドゥとソルロンタンを同時に楽しめ、
ソルロンタンだけでは物足りない人にもおすすめです。
マンドゥは、日本の餃子よりもふたまわり大きく、
両端とつなげて、輪のようになっています。
これは、マンドゥの中のうまみが、
外に出にくいようにとの工夫だそうです。
とても食べ応えがありますので、
是非ご賞味ください。
【百歳ソルロンタン 13,000ウォン】
【百歳ソルロンタン 13,000ウォン】
朝鮮人参、にんにくスライス、なつめ、クコの実等、
百歳ソルロンタンの「なつめ」
身体に良いといわれるものがたくさん入った、
薬膳ソルロンタンとも言うべきソルロンタンです。
土鍋でぐつぐつ煮えながら運んでこられますので、
いかにも「韓国で韓国料理をいただいています」感が出て、
気分が上がりますし、
思わず写真を撮りたくなります。
朝鮮人参がダメな人は注文しないほうがいいですが、
大丈夫な人は、ぜひとも注文してください!
【豆腐と野菜入りソルロンタン 11,000ウォン】
【豆腐と野菜入りソルロンタン 11,000ウォン】
ベシタリアンにはもってこいの一品。
お豆腐と野菜がふんだんに使われ、
お肉は入っていませんが、ボリューム満点です。
旅行の疲れで胃腸を休めたい時、
二日酔いで、あっさりしたものを食べたい時に最適です。
私も、胃もたれしている時は、
必ずこのメニューを注文します。
また、この「豆腐と野菜入りソルロンタン」は、
土鍋でぐつぐつ煮えながら運んでこられますので、
いかにも「韓国で韓国料理をいただいています」感が出て、
気分が上がりますし、思わず写真を撮りたくなります。
【軟骨入りソルロンタン 18,000ウォン】
【軟骨入りソルロンタン 18,000ウォン】
通好みの、隠れた人気メニューです。
牛肉のスライスと違い、
食べきれないほど多くの軟骨が入っています。
コラーゲンたっぷりの「軟骨」がゴロゴロ入っています
コラーゲンたっぷりで、老化防止、病気予防、
美容と健康に、ぜひご賞味ください。
この軟骨入りソルロンタンを食べだすと、
他のソルロンタンが、何か物足りないと感じてしまいます。
お値段は少し張りますが、お値段以上の満足感があり、
通好み、究極のソルロンタンといえます。
【プルコギ 14,000ウォン】
【プルコギ 14,000ウォン】
「プルコギ」は日本でも有名で、みんな好きですね。
韓国では「焼肉」のことを「プルコギ」と言い、
日本風に言い換えれば、「プルコギ」は「韓国式肉の炒め物」となるでしょうか。
例に漏れず、神仙ソルロンタンのプルコギも
細切れの肉を、タマネギ、長ネギ、もやしと一緒に炒めて出されます。
味付けはかなり薄味ですが、
強いて言えば、すこし甘辛いと言った感じでしょうか。
日本人に分かりやすく言うならば、
「お肉だらけの野菜炒め」とも言えます。
細切れ肉ですから、柔らかく、
どちらか言えば、さっぱりしていると思います。
温められた石のお皿で出されますので、
熱々をいただけ、気分も本場感満載です。
2、3人で食べるとちょうど良い量だと思います。
ぜひお友達同士、ご家族で注文してください。
【マンドゥ(3個) 4,000ウォン】 神仙ソルロンタンのマンドゥはドーナツ形
【マンドゥ(3個) 4,000ウォン】
3個入りと5個入りがあります。
【マンドゥ(5個) 6,000ウォン】 一人ひとつで十分お腹いっぱいになります
メニューには日本語で「餃子」と書いてありますが、
かなり大きな餃子だと思ってください。
韓国の「マンドゥ」は、丸い形の肉まん形のと
餃子の両端をつなげたドーナツ形の2種類があり
神仙ソルロンタンのマンドゥは、
後者のドーナツ形になります。
中は餡がぎっしり詰まっています
中の餡は、ぎっしりと詰まっていて、
食べ応えがあり、ひとつでもお腹がいっぱいになります。
お味のほうは、日本で言う
「蒸し餃子」と「シュウマイ」の中間のお味で、
繊細さとダイナミックさを兼ね備えていて
非常に美味しくいただけます。
【ゆで肉盛り合わせ 28,000ウォン】
牛肉のスライスされたものが、タマネギ、もやし、ニラと共に
温められた石の皿の上で
じゅうじゅう焼けながら出てきます。
味は薄味で、見た目以上にあっさりしていて、
非常に食べやすいです。
お肉は柔らかく、「こんな食べ方で
いただくこともできるんだな~」と感心してしまいます。
2、3人でいただくと、ちょうど良い量だと思いますので、
お友達と、またご家族で注文してみてください。
【キムチチヂミ 10,000ウォン】
【キムチチヂミ 10,000ウォン】
言わずと知れた、誰もが大好き「チヂミ」です。
もともとこのお店のキムチは、あまり辛くはなく
日本人好みで、コクや甘みがあります。
ですから、キムチチヂミも辛すぎることなく、
誰でも美味しくいただくことができます。
また、切れ目を入れず出されるのですが、
とてもやわらかく、お箸で切り分けることができます。
もっちりした食感で、ごま油が効いていて、
本場のチヂミを堪能することができます。
普通のお皿で出されることもあります
お店が混んでいて、石皿が間に合わない時は、
普通のお皿で出されることもありますので悪しからず。
しかし、お味のほうは変わらず美味しいですから、
ご安心ください。
その他
店内ではお土産用のキムチも販売していますので、
店内で召し上がって、美味しいと感じたら、
ご家族、ご友人に、お土産として買って帰ってください。
本場では、辛いキムチが多い中、神仙ソルロンタンのキムチは、
あまり辛くなく、甘みとコクがありますので、
日本人には自信を持っておすすめできるキムチです。
営業時間は全店24時間ですので、
非常に有難く、使い勝手が良いです。
面白い話ですが、そもそもソルロンタンは、
牛骨、牛肉、内臓を一昼夜に込み続けます。
一度火を落としてしまえば、
また一からスープを作りなおさなければなりません。
常に灰汁を取り続けなければなりませんし、
結局誰かが24時間見ておかなければならないのです。
そう考えると、ソルロンタン専門店に
24時間営業が多いのも納得できる気がします。
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